おとぎ話の王子さまとお姫様が「ずっとずっと、幸せに暮らしましたとさ」というのは人生においては嘘っぱちなわけであって、シンデレラはお城に嫁いでダイアナ妃のような辛い目には遭わなかったのかとか、いばら姫は目覚めたらもう知ってる人がみんな死んじゃってたはずなわけで心細い思いで残りの人生を過ごしたりはしなかたのだろうかとか、本当のところが気になるわけです。
私、勘違いしてて、この映画は憎しみ合う夫婦が離婚をかけてとことん戦うようなストーリーだと思ってたら、幸せに暮らしていた夫婦が実は敵対する組織の殺し屋同士だったことが発覚する、っていう話だった。
二つの世界的な殺人組織から追われるハメになった夫婦が、ハリウッド式ハチャメチャ逃走劇を繰り広げるわけですが、問題なのはエンディングです。
何しろ世界をまたにかけてプロの殺し屋集団として名を馳せる二つの組織に同時に追われてる夫婦です。
いくらすご腕だって、どんなに世界の果てまで逃げたって、絶対に見つけ出されて殺されちゃうでしょ。
でもなんだかまるで「あれ、逃げおおせた?」みたいな、「そんなわけないよね」っていう、ウソみたいにあっけなく追手を皆殺しにするところで映画はぷつりとエンドロールに突入してしまう。
ええええええ、それって、この二人が無残に殺されるところを描きたくなかったからってこと?
いろいろ脚本練ったんだけど、どうしてもどうやって終わらせるかウマい方法が分からなかったってこと?
「めでたし、めでたし」っていうエンディングを見てる人に想像させたかったってこと?
いやー、無理っしょ!
ぜったい、殺されちゃうもん!
っていう、絶対不可解なエンディングはさておき、美男美女がドンパチぶっ放すのを2時間にわたって見てるのは、純粋に気持ちがいいってもんです。
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