『DAMAGES』 – 黒幕は誰？久々に出会った止まらない面白さ！

朝のニューヨーク、血まみれで半裸の女性が警察に逮捕される。 彼女の名はエレン・パーソンズ – 容疑は婚約者殺害。
逮捕から6ヶ月前 – 彼女はカリスマ弁護士パティ・ヒューズの事務所に新米弁護士として就職していた。恋人との婚約も決まり、完璧と思われた彼女の人生はここから狂うことになる。そのはじまりはパティと共に実業家フロビシャーを相手にした巨額の損害賠償事件。勝つためには手段を選ばない冷酷な面を持つパティに翻弄されていくエレンに次第に様々な不可解な事件が襲い掛かる。これは何者かの陰謀なのか、それとも偶然なのか。
現在と過去の出来事が交錯しながら、次第にショッキングな事実と謎の真相が明らかになっていく新感覚フラッシュバックサスペンス!

久々に続きが見たくて止まらない！という体験をした。
『プリズン・ブレイク シーズン1』もかなり興奮したが、緻密な脱獄計画がどんどん場当たりになっていってしまい中だるみ。
それに対して『ダメージ』は本当に最後まで緊張感の糸が途切れることなく、文字通り一気見！
「明日仕事なのに！」と言いながらも同じく続きが気になってこのままじゃ眠れないダンナ様と一緒に、日曜日の深夜までずーっと見てしまった。

オープニングからしてショッキングな映像でぐっと引きつけられる。
その後何度も繰り返されるこの場面や、現在と過去がフラッシュバックしながらともに徐々に進んでいく展開、誰もが悪人に見えてくるほど張り巡らされた陰謀の糸・・・

「見るからに悪人　→　やっぱりそんなに悪い人じゃないかも　→　うーん、頭悪いだけで本当はこいつが本当の極悪人かもしれない　→　あれーでもやっぱりこの人そこまでの悪じゃないなぁ・・・」
というように、登場人物に対する見方が物語が進むにつれてどんどん変わってしまう。
そして、印象が変わるのは一人二人とか、重要な登場人物数人だけとかではなく、もうすべての登場人物が悪人に見えたり、ただ巻き込まれてるだけの人に見えたりしてくるのだ。
物語のあらゆる場面に伏線が張られ、登場人物の誰もが人に言えない秘密を抱えながら策略を巡らしている。
何気なく挿入されていた場面が後になってしっかりと意味をもったものとして浮かび上がってくるので、気が抜けない。

ストーリーの面白さもさることながら、演じる俳優たちの素晴らしさも見逃せない。
特にパティ・ヒューズ役のグレン・クローズは目が離せなくなる。
あふれる自信とゆるぎない信念、人の心理を巧みに操って必要な情報を手に入れ、手に入れた情報を使ってまるで楽しむように駆け引きを持ちかける。
そんな彼女が見せるふとした表情に何度騙されたことか！！
最初は少し頼りなく見えるエレン・パーソンズ役のローズ・バーンも、そんなグレン・クローズに食われてしまうことなく堂々とした存在感を放っている。
野心に満ちた新米弁護士が、勝つためなら手段を選ばないボス パティに引きずられるように陰謀に巻き込まれ、自らも陰謀を張り巡らすようになっていく姿はとても自然で、ゆえに背筋が寒くなるようなリアリティがある。

週末や夏休み、ぜひとも一気に見てこのスリルを味わってほしい！！
本当におすすめです。

 

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